派遣先が大手企業だったので、職場に自販機がありました。
自販機の近くにはベンチもあり、ちょっと休憩できるような一角になっていました。
私は事務の派遣でいわゆる雑用をする派遣の仕事だったので、大手でバリバリ働く社員の方たちは眩しく見えなかなか近寄りがたい存在でした。
配属された部署の方たちとは馴染んできても、たまに顔を合わせるような他の部の社員の方とはなかなか話せる様な機会も少なかったのですが
その少ない機会のひとつが自販機周辺でした。
お昼休みの後半の自販機付近でお茶を飲んでいると、その眩しくみえるバリバリの社員さんたちがポツポツやってきます。
中でも30歳前半くらいのいかにも仕事ができそうな女性とよく遭遇したのですが、何度が会ううちに一緒にベンチに座って話すようになりました。
当時、私よりも5~6歳しか年上ではない感じで、男性に混ざってバリバリ仕事をこなしていて憧れの存在でした。
しかし話してみると全く普通で、近くの美味しい食べ物屋の話をしたり、おこがましくもだんだん友達のように話ができるようになっていました。
会社の部屋の中では雑談はあまりできませんが、自販機前の広場があったからこそ、仕事とは関係ない話が気軽にできたのだと思います。
ホッとひと息つける場所でした。(女性・20代・その他)